「俺は名刺見た瞬間気がついたのに、気がついてくれないんだ?」
その笑った顔があの人と重なって、まさかなと足を止めた。
彼も、足を止めて私を見ていた。
連絡が途絶えてから何年経っただろう。

あの恋をやめてから、どれくらいの月日が経ったのだろう。

「久しぶりだな。」

「裕斗…。」