恋人らしいことなんてしていないのに、妙にその彼女、いや、名前は、、、。
陽菜。
そうだった、陽菜は毎日楽しそうだった。
後に彼女の友達から聞いた話になるが、陽菜は本当に楽しそうだったんだという。
俺は特別なことを彼女にしなかった。
なのにあいつは、、、。

中学校に入って2回目の冬。
クリスマスの日はさすがに顧問も部活を入れず、イブとクリスマス、2連休をもらっていた。
クリスマスイブは家族と過ごし、クリスマスは陽菜と過ごした。
今思い返しても、最初で最後の恋人らしいこと、だった気がする。
クリスマスデートは定番のイルミネーションを見て、プレゼント交換をする。
その後はイルミネーションを見ながらベンチに腰かけて色々話をした。
そこで俺は、初めて知ることがたくさんあった。