「お、おはよう。」
待ち合わせ時間ぴったりにやってきた祐斗は、私服はかっこいいとはいえなかったけど、男子はそんなものだ。
小学生の時なんて、ほとんどがジャージだったわけだし。
「おはよう、プラネタリウム楽しみだねー。」
普通に、平常心でいかないと私は負ける。
そう思いながら私は普通に話を振った。
祐斗は少しだけ気張っていたのか、私がテンポよく相槌をうっていると、次第に素を出してきた。
話している時の顔。
目。
口。
笑った時に出るしわ。
走り方。
腕をまくる動作。
1つ1つ目に焼き付けていた。
あぁ、本当に好きだなと思う。
魅入ってしまうほど。
惚れてしまうほど。
私はこの人に恋している。
そう自覚していた。
プラネタリウムだって、本当は普通でなんかいられていない。
彼のことが気になってばかり。
彼のことが、祐斗のことが、本当に好きなんだ。