次の日も、私は普通だった。
悲しかった、かもしれないけど、あまり感じなかった。
背中を押してくれた友達にしか、告白をしたことを教えなかった。
その子は私をよく頑張った、と褒めてくれて、それで少しだけ泣きそうになった。

学校に行っても、彼のクラスの中だけで広まっただけで、特に学校生活に影響は出なかった。

ところが、季節は夏。
部活を引退してとうとう受験が意識されてきた私たちは、毎日勉強に追われる日々を送っていた。
私は毎日同じ時間に塾に通い、暇さえあれば勉強。
休憩に好きなアニメを見たり、友達と電話をした。
そんな感じで夏休みを過ごしていたのに、なんの前触れもなく、私の連絡アプリのトーク画面の1番上に、振られた相手の名前があったのだ。

『夏休み、どっか行かない?』

思わず声を漏らしてしまった私だったが、なんだこいつ、という不信感が湧いた。
振ったくせに何言ってんだ。
嬉しいより、怒りの方が勝つ。
だけど、ここでいかないのもこいつに負けた気がして、私は『この日ならいける!』と1日だけを指定した。
そいつは私に合わせるといって、約束の日、カップルが賑わうプラネタリウムへ行くことになったのだ。