春になって、私たちは新1年生を迎え、中学3年生になった。
1年後には卒業だ。
悔いは残したくない。

祐斗とは別のクラスになった。
また同じになれなかった。
だけど、その分クラスでは気張らなくていい。
きっと好きな人が同じクラスにいると、毎日が楽しいし、話せるけれど、変に緊張して自分らしくいられなくなる気がする。
だから、少しだけ嬉しい。

今思えば、全部青春だったんだと思う。
朝の登校時間、青いジャンパーがトレードマークの祐斗を見つけ同じタイミングで学校に入ることも。
周りにからかわれながら、彼のいる教室の前を通ることも。
友達と昨日はこんなことを連絡して、今日はこんなことを話すという会話も。
全てが私の青春だったんだ。