目覚めた姫の手を取り、寝台からステージに降り立たせると、ステージ中央へと手を取り合ったまま歩いていく。

 二人そろって観客に向かって頭を下げると、ステージ袖から他の演者も出てきて、フィナーレだ。


 そのとき——。


 ドォォォォン……!!!!


 遠くで重々しい破裂音がした。

 ザワつく観客席。そしてステージ上に集まったクラスメイトたち。


「なに、今の」

「アレじゃない⁉ ほら、爆破予告の‼」

「え、だって、警察が見回りしてたじゃん」

「ねえ、もしここが爆破されたら、わたしたちヤバくない」

「逃げた方がいいんじゃね⁉」


 悲鳴や怒号、逃げ惑う人たちの足音が講堂中に響く。


「待って! 講堂は警察が一番念入りに調べてくれているはず。だから、きっとここが一番安全だよ!」

 わたしがそう叫ぶと、「本当に?」とクラスメイトの不安げな声が返ってくる。

「なんでそんなことが言い切れるんだよ」

「もしここが爆破されたら責任取れんのかよ!」

「ち、ちょっと、落ち着いて……」

「は? この状況で落ち着いていられるわけねーだろ!」


 クラスメイトに詰め寄られ、じりじりと後ずさりしていき——ひやっ!