それから僕は毎日チカさんとあの公園で話した。チカさんは毎日柵の内側に立っていたが僕が行くとすぐにこっち側に来てくれる。ミステリアスでなかなか自分のことを話してはくれないチカさんだが、気がついたら僕はチカさんに惹き付けられていた。
チカさんと初めて会ってから1ヶ月のある朝目が覚めると、雨がザーザー降っていた。チカさんと会ってから初めての雨だ。少しばかり憂鬱な気持ちになるが、チカさんと会えることで気持ちは軽くなる。今日は母は、早めのシフトのようで、まだ8時だが家にはいない。14時頃には帰ってくるだろう。13時になったら公園に行こう。それまでに僕はいつも以上に勉強を頑張った。
「よし」
勉強を終え、時計を見ると12時過ぎだった。少し早いが公園へ行こうと青のトレーナーに着替える。雨でかなり寒そうだったから。緑の傘を手に取り玄関のドアを開けた。
「行ってきます」
誰もいない家につぶやく。1ヶ月前では想像がつかなかった僕の姿だ。公園への道は足取りがすごく軽い。
「こんにちは」
公園ですれ違ったおばあさんが僕に挨拶をしてくれた。
「こんにちは」
おばあさんと同じくらい明るい声で僕も返す。人と関わることをしなかった僕が、知らない人と挨拶をかわせていることに感動しつつ、早足で池に向かう。
チカさんと初めて会ってから1ヶ月のある朝目が覚めると、雨がザーザー降っていた。チカさんと会ってから初めての雨だ。少しばかり憂鬱な気持ちになるが、チカさんと会えることで気持ちは軽くなる。今日は母は、早めのシフトのようで、まだ8時だが家にはいない。14時頃には帰ってくるだろう。13時になったら公園に行こう。それまでに僕はいつも以上に勉強を頑張った。
「よし」
勉強を終え、時計を見ると12時過ぎだった。少し早いが公園へ行こうと青のトレーナーに着替える。雨でかなり寒そうだったから。緑の傘を手に取り玄関のドアを開けた。
「行ってきます」
誰もいない家につぶやく。1ヶ月前では想像がつかなかった僕の姿だ。公園への道は足取りがすごく軽い。
「こんにちは」
公園ですれ違ったおばあさんが僕に挨拶をしてくれた。
「こんにちは」
おばあさんと同じくらい明るい声で僕も返す。人と関わることをしなかった僕が、知らない人と挨拶をかわせていることに感動しつつ、早足で池に向かう。