もしかして、わたしの生き別れた双子の片方とか…?


「…あの、アリスちゃんのお父さんとお母さんって…」

「パパは会社の社長さん。ママはモデルをしてるよ」


それを聞いて、少し安心したような?


「そ、そっか…!」


でも、わたしの両親と違いすぎて目をパチパチさせるしかなかった。


「ちなみに、日本には久々にきたの」

「…え?じゃあ、今までどこに?」

「アタシ、アメリカのロサンゼルス生まれで、今はニューヨークに住んでるの。用事があって、昨日から日本にきてるんだ」


…話が壮大すぎた。


もしかして、わたしの生き別れた双子の――なんてことを一瞬でも考えた自分が恥ずかしい…!


「それで、今日は買い物でこの辺りにきたら、たまたまあなたのことを見かけて。同じ顔だったから、びっくりしてお店の中まで入ってきちゃった!」