「…ペア?」


そうか。

他のみんなのボディガードは1人だけ。


でも、わたしはイージスの3人がいる。


もちろんみんなダンスくらい踊れるのだろうけど、だれとペアがいいなんてわたしにはわからないよ〜…。


すると、困惑するわたしの手をだれかが取った。

そしてひざまずき、わたしの手の甲にそっとキスをする。


なんとそれは、虹斗くんだった!


「…な、虹斗くん…!」


突然のキスに、わたしの顔は真っ赤。


「お嬢様。ぼくと踊っていただけますか?」


上目遣いでわたしの顔を下からのぞき込む虹斗くん。

そのどこか色っぽいその表情に、わたしはつばをごくりと飲んだ。


かわいい弟だと思っていた虹斗くんに、こんな大人っぽい一面があっただなんて。