大きな姿見が設置された試着室は、人が2人入ったとしても十分なスペースがあるほど。

ひとまず台の上に荷物を置いて、さっそく1着目のワンピースを着ることに。


「ん〜!かわいいっ!」


あまりのかわいさに、思わずそんな声が出た。

袖がシフォンのワンピースを着て、姿見の前でくるっと回る。


次はニットのワンピース。


「こっちも…かわいいっ!!」


さっきとはまた違ったかわいさに、鏡の中のワンピース姿の自分に見惚れてしまった。


どっちもかわいすぎる。

でも、1着に絞らないと。


わたしは試着していたワンピースを脱ぎ、自分の服に着替える。


両方とも、くすみピンクのワンピース。

ぱっと見は同じ色に見えるけど、よく見たら若干色が違う。


この絶妙な色の違いがそれぞれのデザインに合っていて、それがまたかわいい。