しかも、すれ違う生徒たちは気品漂う立ち居振る舞いで、…さすがはセレブ学校。

わたしが通っていた中学校とは全然違う。


「ということで、この1ヶ月大切なお嬢様をお預かりするために、優秀なエスコート科の生徒を手配いたしました」

「おお、それは楽しみですな!」

「入ってきてくれるかな、『イージス』」


おじさんがそう呼ぶと、理事長室のドアが静かに開いた。


「「失礼いたします」」


入ってきたのは3人の男の子。


「彼らはエスコート科の男子学生の中で、各学年で最も優秀な成績を誇る自慢の生徒たちです。その3人で結成されたエリート警護部隊のことを、我が校では『イージス』と呼びます」


3人の左の胸元には、他の男子生徒にはなかった『イージス』の証でもある金色に輝く星のバッジがついていた。