その挨拶も兼ねて、アリスちゃんパパの昔からの知り合いのこの理事長のおじさんと今日会食したというわけだ。


週明けの明後日、月曜日から通うらしいけど――。

…そうなったら、わたしはどうなるの?


わたしにも学校がある。

だから、今日か明日には入れ替わりももとに戻るってことだよね?


その夜、わたしはロイヤルスイートルームの寝室でおばあちゃん家に電話をした。

アリスちゃんの連絡先は知らないけど、きっとおばあちゃんといっしょに帰っているはず。


…プルルルルル

〈はい、佐藤です!〉


コール音が鳴ってすぐ、だれかが電話を取った。

おじいちゃんでもおばあちゃんでもない、この声は――。


「もしもし?アリスちゃん?」


そう。

それは、わたしとそっくりな声のアリスちゃんだった。