もちろん、学費は免除で。


【これで、いつでも昴くんといっしょだね♪】


手紙の最後は、そんなふうに締めくくられていた。


もちろん、この話を断ることもできた。

だけど、わたしに断る理由なんてなかった。



そして、『佐藤ありす』として迎えた星乃川学園登校初日。


「…えっと。以前、交換留学生としていた生徒とそっくりですが…、佐藤…ありすさん?…で間違いないでしょうか…?」

「はい!“佐藤ありす”です!」


前と同じ担任の先生は混乱しているようだったけど、わたしは先生とは初対面を装って接した。


「聞いているかとは思いますが、この学園は女子生徒1人につき、エスコート科の男子生徒がボディガードとして1人つくことになっており――」


よく知っている説明をされながら、わたしは別室へと案内された。