いろいろあったけど、最後は昴くんがわたしの初恋の相手だということもわかって、無事に幕を下ろしたのだった。



* * *



アリスちゃんはアメリカに帰国し、わたしは1ヶ月ぶりにおばあちゃん家へと帰った。

おじいちゃんもおばあちゃんも、わたしとアリスちゃんが入れ替わっていたことにはまったく気づいていない様子。


星乃川学園のゴージャスな寮の部屋もよかったけど、やっぱりこの家が一番落ち着くことを改めて感じさせられた。

そして、おばあちゃんの手料理が懐かしくてたまらなかった。


週明けからは、もとの学校へ久々に登校した。


ここには、わたしがカースト1位だからといっていじめてくる女の子たちもいなければ、紳士的すぎる男の子たちもいない。

どこにでもある、ごくごく普通の中学校だ。


だから、昴くんがすぐそばにいることが当たり前だった生活が夢のようで――。