混乱しながらも理解した3人は、その後素直に降参してくれた。

わたしのもとへは、すぐに昴くんが駆けつけてくれた。


「ありす、ケガはないか!?」

「大丈夫だよ。それよりも…昴くんが」


決定的な一撃は与えられていないとはいえ、昴くんの手や顔は傷だらけ。


「こんなの、たいしたことない。ありすが無事でいてくれたら、それだけで十分だ」


わたしをぎゅっと抱きしめる昴くん。


――すると。


「なになに〜?ありすちゃん、そういうことになってるの〜?」


振り返ると、ニヤニヤしながらわたしたちを見下ろすアリスちゃんが。


「ア…アリスちゃん!…それよりも、どうしてここに!?」

「あ〜、それはね」


そう言って、アリスちゃんが経緯を説明してくれた。


校門付近でわたしがいないことにイージスが気づいたときには、すでにわたしは連れ去られたあとだった。