それに、あの3人だって本当は悪い人たちじゃないのに。


ケンカの決着はなかなかつかない。

このままでは、どちらもただ疲弊してしまうだけ。


いったいどうしたら…。


そう思っていた、――そのとき。


「ありすちゃ〜ん!きたよ〜!」


ピリついたこの場の空気には似つかわしくない陽気な声が聞こえてきた。

まさかとは思いながらも、声のしたほうへ目を向けると――。


「やっほ〜。久しぶり!」


そこにいたのは、紛れもなくアリスちゃん本人だった!


「ア…、アリスちゃん!!」


わたしの驚く声に反応して、3人はわたしの視線の先に目を移す。

そして、わたしと瓜二つの顔のアリスちゃんを見たときの3人の顔といったら――。


「…さ、佐藤アリス!?」

「えっ…、でも佐藤アリスはここに…」