初めはヒヤヒヤする毎日で、本当に1ヶ月間やっていけるのか不安だったけど――。

その中で昴くんと出会って、気持ちを通わせることができて、入れ替わってよかったこともたくさんある。


「でも、きてよかったよ」


今はそう思うことができる。


そのあと、アリスちゃんと明日の入れ替わりのタイミングについての打ち合わせをした。


〈じゃあ学校を出たら、そのイージスっていう護衛もついてこないってことだよね?〉

「そういうこと」


…そっか。

明日わたしがこの学校を出るときには、虹斗くんとも慎太郎くんとも――もちろん昴くんともお別れなのか。


〈それなら、入れ替わるタイミングは意外とありそうだね。空港で待ち合わせにしよっか?〉

「うん。それなら自然だし」


アリスちゃんとの会話に受け答えするも、わたしはどこか上の空。