「ずっとこうしたかった」

「わたしも」


お互いの気持ちを通わせているような気がして、すごくすごく幸せな時間だった。



その日の夕方。


「えっ!?アリスちゃんと昴くんが…付き合った!?」


部屋に帰って2人で報告すると、まん丸の目をさらにまん丸にして虹斗くんが驚いていた。


「どういうこと!?アリスちゃん、慎太郎くんと買い物に出かけてたんだよね!?なのに、どこから昴くんが…」

「まあ、いろいろとあってな」


虹斗くんの頭をぽんぽんとなでる慎太郎くん。


わたしと昴くんが付き合えたのは、慎太郎くんのおかげ。

やっぱり慎太郎くんは、年下の面倒を見てくれるよきお兄ちゃんだ。


「…ちぇっ!アリスちゃんは、ぼくが狙ってたのに〜」


いじけたように唇を尖らせる虹斗くん。


「それに、慎太郎くんもアリスちゃんのこと、いいなって思ってたよね?」