じゃあ、あの上目遣いでクレープにかぶりついてきたのも…すべてわざと。


「でも…どうしてそんなこと」

「そんなの決まってるじゃん。昴を妬かせるためだよ」

「…俺を?」


慎太郎くんはうなずく。


「だって、このままじゃ昴、アリスちゃんに気持ち伝えようとしなかったでしょ?真面目だからね、イージスのリーダーとして」

「…じゃあ、誘い出すためにわざと…」

「言い方悪いけど、そういうことっ!オレがアリスちゃんに嘘の告白してるところを見たら、昴なら居ても立ってもいられなくて出てくると思ったから」


そうして、慎太郎くんの想像どおり――。


『好きに決まってんだろ!ありすのことが!』


内に秘めていた昴くん自身の気持ちを口に出して伝えさせることに成功した。


「2人が両想いなのは見ていてバレバレだったからね。それなのにお互いの気持ちを隠してるし、ここはオレが一肌脱がないとなって思って」