「あら、かわいい服ね。それもお店の?」


わたしの服が変わったことに、おばあちゃんは不思議そうに首をかしげる。


「ううん…!これは――」

「ありすちゃん!はい、どうぞ♪」


そこへ、買ったばかりのワンピースが入ったショップ袋を持ってアリスちゃんがやってきた。


「ア…アリスちゃん!」


おばあちゃんもいるっていうのに。

急に現れたら、びっくりしちゃうじゃない…!


と思ったけれど、おばあちゃんはキョトンとしているだけだった。


「おばあちゃんもずいぶんと目が悪くなったものだねぇ〜。ありすちゃんが2人いるように見えるよ」


そう言って、お気楽に笑っている。


「…でも、アリスちゃん。これは、受け取れないよ。今日会ったばかりの人に買ってもらったものなんて…」

「違うよ。これは買ってあげたんじゃなくて、入れ替わってくれるためのお礼だって」