昴くんに念押しして、わたしは慎太郎くんといっしょに急いで学校を出た。


「それにしても、昴は本当に真面目だよな。誕生日くらいゆっくりしてたらいいのにね」

「だよね。でも、それが昴くんらしいよね」


いつでも完璧。

隙は作らない。

全力で守る。


そういう昴くんにわたしは惹かれた。


「そうだ、慎太郎くん。わたし、プレゼント候補が1つ浮かんだんだけど…」

「えっ、本当?なになに?」


わたしが話すと、慎太郎くんはうなずきながら微笑んでくれた。


「とってもいいと思うよ」


そして、わたしはプレゼント候補を求めて慎太郎くんといっしょにお店をめぐった。

ただ、これといったものがなくて、いろんなお店に行って慎太郎くんを付き合わせてしまった。


そして、6店舗目でようやく昴くんに似合いそうなものを見つけることができた。