「えっと…、入れ替わるというのは……」

「しばらくの間はアタシがありすちゃんで、ありすちゃんがアタシってことにして過ごすの」

「…えっ。…えぇ!?そんなの無理だよ!それに、どうして――」

「お客様〜、ご試着いかがでしょうか?」


長い間試着室に入っていたから、外から店員さんが声をかけてきた。


「…あっ、えっと…」

「は〜い♪今出ま〜す!」


アリスちゃんは勝手に返事をすると、試着室のカーテンを開けた。

そこにいたのは、わたしを試着室に案内した店員さん。


試着室に2人も入っていて、店員さんは一瞬ぽかんとした表情を見せた。


「ああっ、双子さんだったんですね」


しかしそうつぶやいて、どうやら自分で納得したようだった。


「いっしょに試着室に入られるなんて、仲がいいんですね。ご試着はいかがでしたか?」