私みたいなちんちくりんからしたら、モデル体型持ちのかなちゃんに"ちっちゃい”と言われるのはムキになっちゃうもので、むーっと頬を膨らませる。

　かなちゃんは相も変わらず楽しそうに微笑んでいるけど、不意に私を抱きしめていた腕の力を緩めた。

「……でもね望羽、恋はするものじゃなくて落ちるものって案外理にかなってるんだよ？　恋愛って、望羽が思ってるよりも言葉にするのが難しいんだからね。」

「そう言われても、私全然恋愛した事ないのに……無責任だよ、かなちゃん。」

「責任なら取るって。望羽、僕と恋してみない？」

「かなちゃんにどんな責任が取れるっていう……――え？」

「ん？　どうしたの望羽。」

　え、え……ちょっと、待って？

　あまりにもさらっと言われたから流すところだったけれど、流す事できないよね今のは。

「かなちゃん、女の子同士で恋愛は……」

「今はジェンダーレスの時代だよ。女の子同士でも恋愛する人はするし、何もおかしくなんてない。……それとも、僕と恋愛するのは嫌？」

「っ……そ、いうわけじゃ……。」