かわいい……そして、キレイだ。

 カワイイもの好きと剣道、どっちかを隠さなきゃいけないと思い込んでいたと……でも違っていたんだと話すあさひ。
 それを気づかせてくれてありがとうと感謝の言葉を口にした彼女を見て、俺は純粋にそう思った。
 自分を縛りつけていたものを自分で振り払ったその姿は、夜の闇の中だっていうのに輝いて見える。
 本当に、太陽みたいだ。

 俺の言葉がきっかけだって言うけれど、あさひ自信が気づかないとここまで輝くことなんて出来ない。やっぱり、それはあさひの力だ。
 まぶしい存在に目を細めて、やっぱり側にいたいって思った。
 あさひの側にいて、この太陽みたいな光を守りたい。
 ずっと望を守らないとって思っていたのに、あさひと出会ってからは望だけじゃなくあさひも守りたいって思うようになった。
 それがいつからだろう、望よりもあさひを守りたいって思うようになったのは。

 望はもちろん大事な妹だし、これからも守りたいと思ってる。
 でも、あさひを一番に守りたいって今は思う。
 多分それは、俺があさひを好きだからだ。
 あさひの明るさに……あさひの真っ直ぐさに、惹かれたんだ。
 それは俺にはないものだから、特に。