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そのまま真っ直ぐ客室へと戻ろうとしたけれど、あと少しという辺りでウタがまるで王様のようにノッタノッタと歩いている姿を見つけた。
満さんが探してたって言っていたけれど、こんなところにいたんだ。
どこに行くんだろう? と見守っていると、ウタは廊下の先にある階段をスルスルと器用に上っていった。
本当に、あの巨体でよく軽々と動けるなぁって思う。
なんとなくウタの進んだ方に興味が引かれて客室を取り過ぎた。
望ちゃんはまだ戻っていないようだし、ちょっとくらいはいいかな?
あまり人の家を探索するのは良くないと思いつつ、ウタがどこに行ったのか確認するだけ、と私は階段を上がってみた。
二階はちょっとした物置のようになっているだけみたいで、物が置かれている以外なにもない。
物置なんてお客さんに見られたくないよね、と思ってすぐに一階に下りようとしたけれど、ちょうどそのとき「ナァーゴ」とウタの鳴き声が聞こえる。
目を向けると、階段からちょうど真っ直ぐ進んだ先の窓が開いていた。そこから外へウタが出て行くところだった。
それだけだったらそのまま一階に下りたと思う。
でも、その窓の外に紺色の髪があるのを見つけて思わず窓へと向かってしまう。
近づくと、屋根に座るように朔さんがいた。
すぐに私に気づいた朔さんは、軽く驚きを見せつつもほほ笑んでくれる。
「なんだ、あさひか……。お前も星見るか?」
「え? あ、はい」
勝手に二階に上がって怒られるかと思ったけれど、朔さんはむしろ隣に来るかと私を誘う。
断る理由もないし、朔さんに話したいこともあったから私はうなずいた。
そのまま真っ直ぐ客室へと戻ろうとしたけれど、あと少しという辺りでウタがまるで王様のようにノッタノッタと歩いている姿を見つけた。
満さんが探してたって言っていたけれど、こんなところにいたんだ。
どこに行くんだろう? と見守っていると、ウタは廊下の先にある階段をスルスルと器用に上っていった。
本当に、あの巨体でよく軽々と動けるなぁって思う。
なんとなくウタの進んだ方に興味が引かれて客室を取り過ぎた。
望ちゃんはまだ戻っていないようだし、ちょっとくらいはいいかな?
あまり人の家を探索するのは良くないと思いつつ、ウタがどこに行ったのか確認するだけ、と私は階段を上がってみた。
二階はちょっとした物置のようになっているだけみたいで、物が置かれている以外なにもない。
物置なんてお客さんに見られたくないよね、と思ってすぐに一階に下りようとしたけれど、ちょうどそのとき「ナァーゴ」とウタの鳴き声が聞こえる。
目を向けると、階段からちょうど真っ直ぐ進んだ先の窓が開いていた。そこから外へウタが出て行くところだった。
それだけだったらそのまま一階に下りたと思う。
でも、その窓の外に紺色の髪があるのを見つけて思わず窓へと向かってしまう。
近づくと、屋根に座るように朔さんがいた。
すぐに私に気づいた朔さんは、軽く驚きを見せつつもほほ笑んでくれる。
「なんだ、あさひか……。お前も星見るか?」
「え? あ、はい」
勝手に二階に上がって怒られるかと思ったけれど、朔さんはむしろ隣に来るかと私を誘う。
断る理由もないし、朔さんに話したいこともあったから私はうなずいた。