「ずっと守られてばかりなのも嫌だったの。私もみんなを守りたいって思ってた。だからあさひちゃん、私にもあさひちゃんを守らせて?」

 両手で包むように手を握られて、お願いされる。
 かっ、カワイイ……。
 私は望ちゃんのこのポーズに弱いのかもしれない。
 嫌だなんて言えず、「わかった」って返すことしかできなかった。
 するとその様子を見ていた豊子さんがフフフ、と笑う。

「あらあら、あさひさんモテモテね」

 穏やかそうな雰囲気の豊子さんに、茶目っ気たっぷりで言われてなんて言えば良いのかわからない。
 でも、好意を向けてもらえるのは素直にうれしい。
 だって、私もみんなのことが好きだから。

 大事なお友だちのカワイイ望ちゃん。
 ちょっとドジだけど穏やかな満さん。
 目つきが悪いけれど頼りになる晦さん。
 推しキャラを重ねてくるけれどかわいくて優しい弦さん。
 そして、夜空に浮かぶ星のように、私を導いてくれる朔さん。

「まあ……なにはともあれ、これからもよろしくお願いします!」

 大好きなみんなへ、私は満面の笑みを向けた。

END