僕は目覚めた

真っ白な世界―
始めて見る顔―
何もかもが始めてだった…


『どう?大丈夫??』

人はこんなものを当たり前のように見ていたのか?

『先生…』
『なに!?』

涙が止まらなかった
怖いんじゃない

嬉しいのかな…
感動したのかな?
とにかく涙が止まらなかったんだ


『凄いよっ…ぅう!』

僕は枕に顔を押しつけて泣いた

『涙なんか出して…。痛くないかしら?』

『いたぁ…くぅ無い……ですっ…!』










あれから五年―
僕は高校生になった


あれから大変だった
日本語を覚え、英語、数字、社会、スポーツ、言葉…

頑張って勉強した



そして、やっとのことで僕は県立の高校に入学した