『さっきまでお弁当食べてたよね?何で食堂来たの?』

彼女は下を向きながら答えた

『あ、挨拶したくて…』
恥ずかしいのだろうか、指をいじっている

それが彼女をさらに可愛らしく見えた


『挨拶?』

『はい…席、隣りだから』

『そうなんだ………え?』

そういえば左隣りを見ていなかった気がする
健介に夢中だったから

『声かけようと思ったけど、右隣りの方に夢中だったから…』

僕は馬鹿だ
頑張って声をかけようとしてる女の子をほったらかしにしてたのか!

『気付かなくてごめん…』

僕は頭を下げた

『良いんです』

ニッコリと彼女は笑った

その笑顔は、まるで天使のようだった