「告白する前にわかってよかったよ。おかげですっきり諦められるしね」


「そんな…空はそれでいいの?」



…だって、仕方ないじゃないか。


彼女がいる小坂くんに、これ以上私がしていいことなんてきっとないんだから。



「…いいの、別に。そもそも小坂くんのことそこまで好きじゃなかったし。今ならまだ諦められるから、莉央は心配しないで」



今にも泣きそうな莉央ににこっと笑いかけ、大丈夫だと伝える。


…そうでもしていないと、私が泣いてしまいそうだったから。



「…私、教室に忘れ物しちゃった。莉央は先に校庭行ってて?」


「でも…」


「私は大丈夫だから。きっと山崎くんも莉央のこと探してると思うし」