誰もいない屋上の隅っこで体育座りをして顔を埋める。


きっと高城さん、変に思ったよね…。


だけど嫌なものは嫌なのだ。私は、自分の名前が大嫌いだから。



「…何してんの」



パッと顔を上げると、ちょうど屋上に来た小坂くんと目が合った。


今朝礼中だしさっきまで教室にいたはずなのに、一体どうしたんだろう…?



「何してんのって聞いてんだけど」


「え…っ、あ、その、気まずくて」


「…何があったのか知らないけど、友達なんだからたった一言謝ればいいだけなんじゃねぇの?なんで逃げてんの」



…見ていたんだ。さっきの私と高城さんのやりとりを。