だけど私の変わらない日常と違って、柚はお話の中でどんどんと変わっていく。
物語の主人公だから。
だからこうして小説を書いていると、私が柚だったらいいのにと思ってしまう。
私には…日向みたいに私を照らしてくれる存在なんていないから。
私のいる意味なんて、ないから…。
*
「…あ」
次の日の朝、タイミングよく靴箱には小坂くんの後ろ姿があった。
声をかけようか迷ってから、口を閉ざしてその横を通り過ぎる。
もう、小坂くんには話しかけない方がいいのかもしれない。
仲良くなりたいと思ったけど、小坂くんにとってその気持ちは迷惑でしかないのだから。
物語の主人公だから。
だからこうして小説を書いていると、私が柚だったらいいのにと思ってしまう。
私には…日向みたいに私を照らしてくれる存在なんていないから。
私のいる意味なんて、ないから…。
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「…あ」
次の日の朝、タイミングよく靴箱には小坂くんの後ろ姿があった。
声をかけようか迷ってから、口を閉ざしてその横を通り過ぎる。
もう、小坂くんには話しかけない方がいいのかもしれない。
仲良くなりたいと思ったけど、小坂くんにとってその気持ちは迷惑でしかないのだから。