「そっか…。私と一緒だね」



どうしてだろう。


ただ小坂くんが変わらず私の小説を読んでくれていたことが、わざわざこの場所に来てくれたことが、すごく嬉しかった。



小坂くんともっと話してみたいと思うこの気持ちは、恋じゃないよね…?





放課後、没収されたスマホを小言を言われながらも無事返してもらい、教室に戻る。


教室には机の上に鞄が残っている生徒もちらほらといたが誰の姿もなかった。



小坂くんも…もう帰っちゃったよね。



昼休みからなぜか小坂くんのことばかり考えてしまい、ずっと上の空だった。


私は小坂くんと友達になりたいのかな…。それとも…。


余計なことを考えてしまいそうになり、慌てて頭を振って「novel」を開く。