「…っくし」



ぼーとどこまでも続く青空を見上げていると、突然裏の方からくしゃみの音が聞こえてきてびくっと肩が震える。


てっきり誰もいないと思っていたのに…誰かいる?



「…え?小坂くん?」



恐る恐る確認しにいくと、そこにいたのは座り込んでいる小坂くんだった。



「…え、ここ、立ち入り禁止じゃなかった?」


「…鍵壊れてたから。てかあんたも入ってんじゃん」


「あ、た、たしかに…。えと、小坂くんはよくここに来るの?」



ちゃんと会話をしてくれていることが嬉しくて、思わず調子に乗ってしまった。


小坂くんがはっきりと嫌そうに顔をしかめたのを見てハッと我に返る。