もしかして、巻き込まれた高校生って小坂くんじゃ…ないよね?


まだ連絡の来ないスマホを不安に見つめながら、最悪な考えを振り払うようにお茶を飲んだ。





「小坂くん、結局来てないね」



朝のHRが終わり、莉央と山崎くんが心配そうな顔で私の机にやってきた。



「昨日空に連絡するって言ってから、何も来てないんでしょ?私たちはまだしも、空にも何も言わないなんて…」


「あいつ電話も出ねぇし、大丈夫かな」



昨日、結愛ちゃんと何があったんだろう…。


まだ話せていないのかな…。



モヤモヤとする気持ちを抱えたまま、小坂くんは結局放課後になっても学校には来なかった。


それどころか、小坂くんはその日から消息を絶ってしまった。