結愛ちゃんがおかしそうに吹き出して笑った。



「空ちゃんのせいだよ。蓮が最近楽しそうだから、また一人にするためにあんなことをしたの。蓮と私は似てるの。孤独を抱えてて、だからこそ二人でいれればそれでよかった。…それを壊したのは、空ちゃんだよ」


「え…?」


「空ちゃんは友達もそばにいてくれる人もたくさんいるじゃん。それなのに、私から蓮を取ろうとしないで。私には蓮しかいないんだから。蓮も同じ孤独でいないと、私から離れて行っちゃうんだから…!」



大きな声を出す結愛ちゃんに、周りが怪訝そうな視線を向けてくるけどそんなの気にしてる余裕なんてなかった。



「でも、結愛ちゃんは小坂くんに友達ができて嬉しかったって、それも全部嘘だったの…?」



結愛ちゃんがふっと肯定するかのように鼻で笑った。


…だけど、その顔が一瞬だけ苦しそうに歪んだ気もした。



「当たり前でしょ。蓮はずっと一人でいいの。だから空ちゃんもこれ以上余計なことをしないで。蓮をこれ以上傷つけないためにもね」