「あー…」



一日中好奇と軽蔑の視線を注がれて、もう疲れてしまった。


きっと今私が何を言ったって信じてくれる人は誰もいない。



…小坂くんですら、私を疑っているのだから。



「笑えるねー。萩原さんが犯人なわけないのにね」


「…え？」


「小坂のこと好きだからってのもあるけど、そもそも萩原さんみたいな人が何か理由があったとしても、あんなことできる度胸持ってるわけないでしょ？」



当然とばかりにそんなことをさらりと言った一ノ瀬くんに、驚いて目を見開く。



「信じて…くれるの？」


「信じるもなにも、疑ってすらいないよ。俺の秘密も今こうして守られてるわけだし、萩原さんが人の秘密をペラペラ喋るような人じゃないことくらいもう知ってるよ」