「小坂く…」


「もういいよ。事実は事実なんだ。…悪いけど、しばらく俺に話しかけないで。山崎も、…あんたも」



小坂くんは私を見ようともせずにそう呟くと、教室を出て行った。



「意味わかんない…。なんで？空はたしかに小坂くんと一番仲良いし、知ってたとしてもおかしくないよ。だからって、なんでこんなひどいこと空がやったかもなんて思うの…？」


「それは…萩原さんしか知らないことだし、そう思うのが普通…」


「何が普通、なの？友達でしょ？頭おかしいんじゃないの？」



ぽろっと莉央の両目から大粒の涙がこぼれ落ちた。



「あ…ご、ごめん、莉央ちゃん。俺、そういうつもりじゃ…」


「…だいっきらい。真紘も小坂くんも、だいっきらい！」


「莉央ちゃん！」