山崎くんが目を大きく見開き、絶句していた。


無理もない。こんなこと初めて聞いたら誰だって同じ反応をするだろう。



「そうだよ、俺は人殺しだよ。俺を産んだから母さんは…」


「小坂くん!」



ダメだ、こんなたくさん人がいるところでその話をしては。


面白がる人がよくない噂として小坂くんを悪く広めるに決まっている。


せっかく山崎くんとも気が合ってきて、クラスにも馴染んできたところだというのに、このままでは最悪の事態に…。



「…このこと、萩原さんは知ってたのか?」


「…え?」



山崎くんが疑うような視線を私に向けていた。