「日向、今日カラオケ行こうぜ!割引券もらったんだよ」


「おー行く行く」



男子の輪の中で眩しく笑う日向は、もう私のことなんてちっとも見てくれはしなかった。


あの日から一週間が経ったけど、日向と会話をすることも目を合わせることもなくなってしまった。


もうあの笑顔は私には向かない。



–––––ガッターン!



急に聞こえてきた大きな音に驚いて顔を上げると、机ごと倒れた日向が見えた。



「おい日向?どうしたんだよ!」


「えなに、やばくない?」


「どうしたの?」