担任の先生の突然の頼みに、私は固まってしまう。
「わ、私がですか?」
「ああ。秋川も、自分の知ってるヤツに色々と教えてもらうほうが良いだろう」
「先生、ナイスアイディア!」
そーちゃんが先生に、親指をグッと立てる。
「僕も、せーちゃんに学校を案内して欲しい」
私に向かって、そーちゃんがパンと手を合わせる。
「先生もああ言ってくれてるし。せーちゃん、お願いできる?」
うう。先生だけでなく、そーちゃんまで。
こんなふうに人から頼まれると私、断れないんだよね。
「わ、わかった」
「やった! それじゃあ、今日の昼休みよろしくね」