「……っ、やった! 入ったーっ」


初めてシュートが決まったのが嬉しくて。私は思わずその場で、ぴょんぴょんと飛び跳ねてしまう。


「陽向、やったよ!」

「ああ」


私がくるりと後ろを振り返ると、陽向は微笑んでくれていた。


「よくやったな、星奈」


陽向がニコニコしながら私に近づき、くしゃくしゃと頭を撫でてくれる。


「ありがとう。陽向!」

「ほんと、いいシュートだったよ。“継続は力なり”って言葉があるから。シュートも継続することで、きっともっと上手くなると思う」

「だったら、あともう少し……」

「ダメだ」


地面から拾ったボールをもう一度ゴールに向かって投げようとした私に、陽向がピシャリと言う。


「頑張るのも良いけど、もう暗いから。今日はこれで終わり。また明日な」

「えっ。陽向、もしかして、明日も練習付き合ってくれるの?」