そーちゃんのストレートな告白に、私は胸がいっぱいになる。
今、彼が差しだしてくれているこの手を取ったなら……私はきっと幸せになれる。
そんな予感がして、私はつい手を伸ばしそうになる。
だけど、こんなときでも私の頭に浮かぶのは陽向の顔。
私は、何度振られても……やっぱり陽向のことが好きなんだ。
「あの。そーちゃん、私……」
陽向への想いを再確認した私が、そーちゃんからの告白を断ろうとしたとき。
「ちょっと待ったーー!!」
廊下に突如、大きな声が響き渡った。
だっ、誰!?
びっくりして後ろを振り返ると、少し離れたところに陽向が立っていた。