そして夜にも関わらず、二人は俺のもとにすぐさま駆けつけてくれた。


「ねえ、ヒナくん。学校はもう探した?」


そうか、学校……!


「いや、まだだ」


虹輝に言われるまで、ウッカリしてた。


放課後、星奈が山下さんと教室を出ていくところを見かけたから。学校にはもういないと、思い込んでしまってた。


「よし。それじゃあ、みんなで手分けして学校を探そう」

「僕たちで、絶対にせーちゃんを見つけるよ」

「おー!」


俺と想良、虹輝は互いに頷き合うと、学校へと向かって走り出す。


俺は今、一人じゃない。虹輝と想良がいてくれると思うと、それだけで心強くて。


さっきまでの焦りと不安は、どこかへ消えていた。


二人は、俺と同じバスケ部員で。星奈を好きになった、ライバル同士でもあるけれど。


それ以上に、俺にとってはかけがえのない大切な友達だ。


そんな彼らが手を貸してくれたんだ。何が何でも、星奈を見つけてみせる。


だから、星奈。それまでどうか、無事でいてくれーー!