すると、司に組み敷かれてあれ?と莉子は首を傾げる。
「夕飯の前に莉子を頂こうと思って。」

「えっ…?」
と思う間に、降り注ぐ唇に溺れる。

「…っん……。」
息が切れるほど早急に深い口付けになる。

気付けば来ていたブラウスのボタンは外されていて、下着がはだけている。

「まっ、待って…待って、下さい…。」

「何故?」

「だって…誰か…来たら…。」
口付けをサラッと落とされて、

「千代は大丈夫だ。誠が起きても8時までは見てくれる約束だから。」
全てに抜かりない司らしいと莉子が微笑む。

そこからは全て司のペースで、甘く幸せな時間を過ごした。

産後初めて情を交わしたから、司は少し暴走してしまったと、反省気味だ。

「莉子、大丈夫か…?」
一瞬気を失った莉子を心配して、司がそっと呼び方る。

「…あっ…大丈夫…です。」
莉子の笑顔で、ホッと胸を撫で下ろす。

「このまま少し寝るか?それとも風呂に…?」
司はどこまでも莉子を心配する。

そんな司にぎゅっと抱き付き、言葉を遮る。

「しばらくこのままでいたいです。」
2人抱きしめ合いしばらく幸せな時に浸る。

きっと誠が大きくなるまでは、目まぐるしい毎日が続くだろう。それでもたまにこうやって2人だけの時間も大切にしていきたい。

「莉子いつも、幸せをありがとう。」
莉子が眠りに着く瞬間にそう司が呟くが…莉子に届いただろうか。

フッと笑い司も微睡、目を閉じる。

1時間後…
誠の泣き声で安眠は妨げられる事を、今の2人はまだ知るよしは無い。

                     終