「で、次はス〇バに行って……ちょっと待って、話聞いてる!?彩葵!」


あの後、ファンタジーものの本を2冊と推理小説の本を1冊借りて私は図書館を出た。

そして今は胡桃から放課後のプランを聞いているところ。


「大丈夫、ちゃんと聞いてるから。もうチャイム鳴ったし行こう?」


「え!チャイムなんか鳴った?」


夢中になって回りの音が聞こえなくなるのは心配だな。

こんなに鈍感な子だったけ……?

あ、そういえば……。


「鳴ったよ、聞こえてなかったの?私、今日は本部に寄らないといけないから帰りは迎え呼ぶよ」


「じゃあ私も迎え呼ぶよ!」


胡桃はいつも私に合わせてくれる。

まぁ、自分の考えがない訳ではないんだけどね。

胡桃と話し合うと私の考えが採用されることの方が多い。


「……彩葵」


ただの雑談をしていると胡桃は急に声色を変えてつぶやいた。