「だめ…っ、緋古那さん……!今日はそういうつもりじゃ…っ」
「…どうして俺が求めたときは拒んでくるの。あんなにいつも誘ってきたくせに」
「違うんですっ、今日は…っ、ぁ…!」
帯が取られて、その帯で両手首が頭上で縛られた。
これで私は自由に身動きが取れない。
着物をすべて脱がせてしまうのも緋古那さん次第、どの部分からどう触れてくるかも緋古那さん次第。
「んやぁぁ……っ」
首筋に顔を埋めながら、誰にも触れられたことのない膨らみが包み込まれる。
こんなふうにされたかったわけじゃない。
今みたいな空気感でされるというならば、それこそ嬉しくない。
「ひこなさん…っ、や…!」
「知らない男を連れて金を手にしているきみがこんなにも恐ろしいだなんて……知らなかったよ」
「んッ、ぁ…ッ」
怒られているみたい。
叱られて、責められているみたい。
そんなことはするなと、大きな独占欲が向けられていると思っていいのだろうか。