ちょっと鷹…!

さっきまであんなにも睨んでたのに、コロッと変えないの…!


嘘かもしれないよ……?


いつも疑えって言うのは鷹なのに。



「場所の希望などはございますか?」


「静かな場所!んでっ、川があるとこがいい!あとあとっ、風通しがいーけど冬はあったけえの!丘みたいなとこもいいな!天気がいい日は外でメシ食うんだっ」


「はいっ、はいっ!かしこまりました…!」



どんどん進んでいく。

私だけがズレているみたいな、ぜったいそうじゃないのに。



「もう鷹…!話を勝手に進めないで!」


「なんでだよ~、川魚は海魚よりうまいんだぞ?」



………そういう問題じゃない。


確かに私たちにとって新しいお家を贈られるというのは、夢のまた夢みたいなことだ。

寒さに凍えなくてよくなる、雨風に怯えなくてよくなる。


けれど、ほんとうに私はただ道案内をしただけなんだよ…?

それでここまでされるって、変だよ。