「おまえが…、鷹か」


「……そーだけど」


「本当に、鷹か…?」


「なんだよ!鷹だよ!この江奈ねーちゃん似の麗しい顔立ちは鷹様だろっ!!」



そこまで言って「……あ。」と、鷹は瞳をキョロキョロとさせた。

つい家族の話をしてしまったことに、言ってしまった本人が動揺しているよう。



「……確かに…、似ているな…」



柔らかくつぶやいた水月さん。

そんな彼に対して警戒心は解けたようで、鷹は向かい合って素直に座る。



「…ウルに着物やったのはおまえかよ」


「ちがう」


「嘘つけっ!言っとくけどウルが好きな色はあんなのじゃねーからなバカ!!」


「鷹!水月さんに馬鹿とか言っちゃダメだよ……!」



水月さんを誰だと思っているの……!!

とは、言えなかったけれど。


彼が今日、ここに来てくれた理由は鷹目当てだということをもちろん私は知っていた。


むしろ呼んだのは私。