*
そして私たちは、二回目となる龍乱會のアジトの前までやって来た。蒼依くんと二人、近くの建物からこっそりアジトを覗く。
「相変わらずでっけぇアジトだなー……」
廃工場の割に綺麗なのは、龍乱会OBである建設会社の社長がたまにメンテナンスをしてるからだって聞いたことがある。
改めて龍乱會に関わる人の多さを実感する。
そのトップが翠くんだなんて……やっぱりすごい。
緊張感を漂わせる蒼依くんと反対に、私はもうすぐ翠くんの姿を見れるってワクワクで胸が躍って、浮足立っている。
「さて。どうやって入るか」
門の前には門番が二人。
二人とも龍乱會の人じゃないと着られないMA-1のジャケットを着ている。
背中に龍の刺繍が入ったジャケットだ。
「大所帯だからなー。あのジャケットがメンバーの目印になってんのかもな」
「あのジャケットがあれば中に入れるってこと?」
「うん。たぶん」
「わかった!」
私は迷いなく門番の二人の元へ歩き出す。
「え?苺花!?」
「大丈夫、蒼依くんは隠れてて!私、ジャケットを借りてくる!」
「え!?待て!」
そして私たちは、二回目となる龍乱會のアジトの前までやって来た。蒼依くんと二人、近くの建物からこっそりアジトを覗く。
「相変わらずでっけぇアジトだなー……」
廃工場の割に綺麗なのは、龍乱会OBである建設会社の社長がたまにメンテナンスをしてるからだって聞いたことがある。
改めて龍乱會に関わる人の多さを実感する。
そのトップが翠くんだなんて……やっぱりすごい。
緊張感を漂わせる蒼依くんと反対に、私はもうすぐ翠くんの姿を見れるってワクワクで胸が躍って、浮足立っている。
「さて。どうやって入るか」
門の前には門番が二人。
二人とも龍乱會の人じゃないと着られないMA-1のジャケットを着ている。
背中に龍の刺繍が入ったジャケットだ。
「大所帯だからなー。あのジャケットがメンバーの目印になってんのかもな」
「あのジャケットがあれば中に入れるってこと?」
「うん。たぶん」
「わかった!」
私は迷いなく門番の二人の元へ歩き出す。
「え?苺花!?」
「大丈夫、蒼依くんは隠れてて!私、ジャケットを借りてくる!」
「え!?待て!」