少しだけ顔をあげると、光沢のあるローファーと黒いズボン、龍乱會の総長だけが着れると言う花吹雪の描かれた白い長ランがふわ、と揺れた。
五百人を束ねる龍乱會の総長が、手を伸ばせば届くところにいる。
目に見えないプレッシャーを感じて心臓の音がさらに速くなったとき、龍乱會の総長は私に目線を合わせるようにしゃがんだ。
「初めまして。 藤堂の妹さん」
品が漂うその声に、おそるおそる顔をあげた。
そして、目が合う。
「……」
色素の薄い白い肌に、光に透けるサラサラな茶髪。
薄めの唇、綺麗に通った鼻筋、澄み切った瞳がおさまる穏やかな目。
その目の下についた小さなホクロが、その甘いマスクを色っぽく引き立てている。
キレイすぎてため息が漏れそうなその美しい顔を、私はよく知っていた。
だってその人は、
「「……えっ」」
最愛の彼氏、翠くんだったから。
五百人を束ねる龍乱會の総長が、手を伸ばせば届くところにいる。
目に見えないプレッシャーを感じて心臓の音がさらに速くなったとき、龍乱會の総長は私に目線を合わせるようにしゃがんだ。
「初めまして。 藤堂の妹さん」
品が漂うその声に、おそるおそる顔をあげた。
そして、目が合う。
「……」
色素の薄い白い肌に、光に透けるサラサラな茶髪。
薄めの唇、綺麗に通った鼻筋、澄み切った瞳がおさまる穏やかな目。
その目の下についた小さなホクロが、その甘いマスクを色っぽく引き立てている。
キレイすぎてため息が漏れそうなその美しい顔を、私はよく知っていた。
だってその人は、
「「……えっ」」
最愛の彼氏、翠くんだったから。